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エフゲニー・オネーギン終演!

  • 執筆者の写真: Yoshio Nakayasu
    Yoshio Nakayasu
  • 2月11日
  • 読了時間: 6分

2月も半ばになりました。

何度か寒波が来ましたがお元気にお過ごしでしょうか。

私は年末年始に実家に帰省して(そういえば「あけましておめでとうございます」なんですね)甥姪と戯れ、喉風邪もらっちゃいましたね。

中学生の創作の授業では年度の最後の方にボイスアンサンブルをするのですが、喉が弱いので喉風邪で声が全く出なくなり…かすれ声、というか、かなりのウィスパーボイスで「バナナ!しいたけしいたけ!」と見本を見せられたんだかなんなんだか…な授業をしてきました。

その後グループでボイスアンサンブルを作るというのが1年のまとめ、明日が発表になるので楽しみですね。


さて、もう2週間以上経ちましたが、1月25日にフィオーレ・オペラ主催のオペラ公演、チャイコフスキーの「エフゲニー・オネーギン」の演奏が無事に終わりました~!



終演後の集合写真です。

およそ2時間半の演奏、大変でした。

ピアノでこんな長い本番、もうなかなかないでしょうね。

昨年演奏した「なりゆき泥棒」は1幕オペラで1時間越えでしたが、今回は1幕目が1時間ちょっと、からの2幕と3幕がそれぞれ30分前後。

去年のオペラ伴奏があったからこそ、多少慣れて乗り越えられたような気もしますね。

指揮者なしというのも大変でしたが、その分ダイレクトに歌手に合わせつつ引っ張りつつできたのはやりやすい面ではありましたね。

とはいえものすごいプレッシャーでした。ピアノが止まると音楽止まりかねないですし。

同じことの繰り返しが多くて、楽譜から目をそらしたときに違う部分弾きそうになったり。恐怖。

練習しながら、そういえば交響曲も繰り返し多いよな~とチラつきました。


中学生の生徒が聴きに来てくれたのも嬉しかったですし、母も実家から日帰りで来てくれてツーショット撮ってもらえました。

そして高校の同級生たちが応援にかけつけてくれて…みんなの顔を見たら嬉しさとプレッシャーからの解放と安心から泣いてしまいましたね。

長く続く縁に感謝。ちなみに先日、来てくれたみんなと優雅にアフタヌーンティーしてきました。


もう半年以上もこの作品と向き合っていたので、終演後に練習しなくていいっていうのが不思議な感じでしたね、まぁどの演奏会でもそうなんですが。

自分としても納得のいく演奏ができたように思いますが、今回はけっこうピアニストとして好評をもらえたようで、ご来場くださった方にFacebookやブログでも名前を挙げて評価してもらえたりお褒めの言葉をいただけたり、ありがたい限りです。

自分自身は全然記憶にないのですが友人によると、カーテンコールのピアニストのお辞儀の時にブラヴォーもらえたようです。

本当に皆様ありがとうございました。

信念をもって演奏はしていますが評価してもらえるかどうかはいつも不安ですので、こういった声が力になります。


せっかくなのでエフゲニーオネーギンに関していろいろ。

プーシキン原作の「オネーギン」の日本語訳、読んでみました。



古本屋を2,3件めぐって見つけました。

プーシキンの描いた、主人公オネーギンのいわゆる「ニヒル」な人物像が、ロシア文学における「余計者」のパイオニアとなったということでけっこう重要な作品だそうです。

でも自分としては韻文小節ということがかなり気になって読んでみたんですが、まぁ翻訳は散文になっていました。

散文ではあるけれど、各章や段落はある程度長さが統一されているので、長さとしては読みやすくはありましたが。

内容はけっこう読みづらかったです…

韻文ということで面白い詩的な表現もあったりはしたんですが、視点がコロコロ変わって、作者が紙芝居のように俯瞰して表現しているかと思えば、登場人物の視点で感情が表現されていたり。

特に冒頭は場所や時もいったり来たりして何がなんだかよくわからないものでしたが、オペラの内容に沿う部分が出てきてからはだいぶ、引きこまれて、読めた、ような、気が、する、ような。やっぱ難しかったかな。

原語で読めたら韻律の面白さがあるんだろうな~。

ちなみにオペラの1幕、ヒロインのタチアーナ(Soprano)のアリアで読まれる手紙はほぼ原文ままだそうで、チャイコフスキーも原文の韻律を大切に感じていたそうな。


それから曲について、いろいろ語りたいことはあるけど、私の?こだわりを一つ紹介。

この作品を通して繰り返されるモチーフがいくつかあるんですが、こちら。



見づらいけど黄色で括弧した部分ですね。

これが序奏部分から登場する半音階的なモチーフなのですが、だいたいヒロインのタチアーナが歌う部分に出てくるライトモチーフのようになっています。

上の部分はオネーギンと出会う前の箇所です。この時はまだ恋に恋する清らかな文学少女~な感じなんですが。


次の譜面はオネーギンと出会って一目惚れした夜、これが恋なの?と興奮して眠れずに、乳母のフィリピエブナと恋バナをする直前のシーン。



このシーンは他のところよりちょっとゆっくり目で、molto(とても) espressivo(表情豊かに)で始まります。

その後、animando(活発に)があったかと思ったらすぐにritenuto(急にゆっくり)、と思ったら今度はAndanteといえど、このシーンでのモチーフの始まりよりもちょっと速いテンポ(四分音符69だったのが84)に落ち着くんですよね。


更に次のシーン。オネーギンに情熱的な愛の手紙を書くシーン。




先ほどのシーンに比べるとアゴーギグの変化は少ないですが、先ほどと違う部分にritenutoがついていて、フレーズの終わりはスフォルツァンド。


…このタチアーナの情緒の描き方、チャイコフスキーすごすぎません?

モチーフと和声進行は移調こそすれど、全く同じなんですよ。

でもこのアゴーギグによって表現がグッと変わるんですよね。

同じモチーフだから同じように繰り返すと安心感はありますし、実際器楽曲だと繰り返しだから譜面上では変化を書くのを省略なんてこともあったりしますが、このちょっとした表情の変化を大事にしたかったんですよね。

これが、私の?こだわり。

ハテナをつけましたが、これ考えたらチャイコフスキーのこだわりなので、ちょっとおこがましい表現だったなーと。

私のこだわりとしては、楽譜に書かれていることを大事にしている、ですかね。

これホントに人とよくもめるので、語りたいけど語るのが難しいところなんですが。

まぁ今回はこのこだわりが評価されたかな~とポジティブにとらえておきます。


ということで、大きな演奏会が終わり、学校業務も終わり、ゲーム漬けの日々を送っています。ある意味充実。

演奏会の予定もないので久しぶりに趣味としてのピアノ、何を練習しようかな~と思ってとりあえずショスタコーヴィチの「前奏曲とフーガ」を1曲練習しています。つかみどころが難しい。

先日、ショスタコと一緒にフランス歌曲集を買ったのですが、その中にフルートの曲で有名なユーやヴィドールの歌曲もあって、それらもちょこちょこ練習してます。

ヴィドールはドビュッシーが書いた「星の夜」と同じ詩に曲を付けてて、比べるのも面白いかも?なんて見てます。

まだまだ知らない曲なんてたくさんあるし、練習してもしきれないですよね。

いろいろ演奏する機会をもらえるといいですが、今のところ演奏会の予定はないので(なんとなく約束してくれてる人もいますが)のんびりと知見を深めたいと思います。


長くなりましたが、読んでくださりありがとうございました。

無事に終演したということで、また演奏報告できるように頑張ります~!

 
 
 

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